おぐら矯正

矯正治療ならではの不安とリスク

患者さんも「安心して治療したい筈です。」

 前述の如く、矯正治療の、イメージは依然として「目立つ・長い・痛い・高い・後戻り・歯や歯肉を弱くする」など不安やリスクなどネガティブなものが大勢を占めているようです。
確かに敏感な口の中にあれだけの装置を多くの方が生まれて始めて装着するわけですので全く装置を入れたことによる影響がでないわけはありません。いろいろとその為に工夫をされているはずです。
矯正歯科治療を行なう歯科医院では進化している装置や器材、技術などに目を向けて患者様ができるだけ快適に矯正ライフを送れるように臨床を行なっております。
そこでここでは、どの様な不安とリスク、副作用が考えられるか?
そしてそれらをどのように克服していくかについてまとめました。


「装置が目立つ」:当院では現在、歯並びの表側に装置を着けて治療を行なっておりますので、装着する装置やワイヤーについてはなるべく目立たない装置を使うようにしております。確かに歯並びの表側ではなく、裏側に装置を装着して行う方法(裏側矯正)に較べれば目につきますが、セラミックや透明のゴムなどを使いますので、患者さん自身が心配するほど周囲の目には留まりにくいと思います。


「長い」:この問題については以前から言われている事ですが、生体の反応を利用して歯を動かしていますので、中々難しいところです。特に成長期の患者さんの場合はこちらの成長予測と大きくかけ離れた成長を示す事がまれにみられます、そういう時でも治療方針の変更などにより治療を最後まで遂げることはできますが、治療期間は、長くなってしまうリスクがあります。また他にも「ブラッシング不足でむし歯が出来たり、歯肉が腫れて歯の動くスピードが遅くなったり」、「使用時間を指示されている装置やエラスティックスをしっかり使用しない」、「定期的に通院できない」などにより治療期間が長くなるリスクも考えられます。


「痛い」:矯正装置を装着したばかりの時や装置を調整した後などは不快感・違和感、痛みなどを感じる事があります。その期間や程度については個人差があるので一概にはいえませんが。数日から2週間程度で慣れる事が多い様です。また痛みの程度についてもはっきり提示することは困難ですが、なるべく強い痛みにならぬように装置装着当初は、「いきなり固いものを食べない」・「こういう食べ方は避けよう」・「食後に氷を口に入れ痛みのある歯を冷やす」などアドバイスをするよう心掛けております。また、痛みの出る期間と程度は矯正の材料の進歩により以前より軽減傾向にあるようです。


「高い」:私が言うのもなんですが、確かに高い費用が掛かりますが、私の感覚では決して高くなってというよりむしろ30年前と比べて費用の値上がり率は小さい様な気がします 矯正治療は原則、保険の効かない自費診療であることはご存知だと思いますが、症候群といわれる疾患や唇顎口蓋裂、の患者様並びに骨格的にとても矯正だけでは正しい咬合を作れず外科治療を併用する場合や6本以上永久歯が先天的になかった場合などは、健康保険の適用になります。
上記のほかにも矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用の内容とそれらに対する当院での対応について挙げてみました。


  1. 矯正治療中は装置が歯に着いている為、磨き残しが多くなりむし歯や歯肉炎、歯周病に罹患するリスクが高まるので正しいブラッシング法を身に着けて頂くと共に当院では出来る限り、診療の前に口腔内をチェックしております。矯正治療は長期間に及ぶことが多いため、初めに受けたブラッシング指導の時のモチベーションを長持ちさせることが重要です。ただ、どうしても患者さんの年齢層が当院では8歳~12歳が一番多い年齢層なので以下の約束を守る様に患者さん本人にさりげなくしかもくどくならぬように声掛けをするようにしています。
    〇必ず鏡の前で行う事
    〇せめて中学生になるまでは仕上げ磨きを行なう。
    〇矯正治療と併行して口腔内のメインテナンスを定期的にかかりつけの歯科医にお願いする。

  2. 極稀に、歯根と骨が癒着していて歯が動かなかったり、歯根破折をしていて当該歯を抜歯せざるを得ない事もあります。その際は方針の変更が必要になります。
  3. 治療途上で金属アレルギーの症状がでて装置を変更せざるを得なくなる事や顎関節症を併発したりして当初の治療計画を変更せざるを得ないこともあります。
  4. 歯を移動すると歯根が吸収して丸くなったり、歯の神経が壊死してしまう事もあります、また、装置を除去する際に歯の表面に傷を付けたり、かみ合わせの関係でより良い咬合を得るために歯のかみ合わせの面を削る事もあります。
  5. めったにない事ですが矯正装置やその一部を誤飲する可能性があります。
  6. 装置が外れた後に保定装置を指示された時間並びに期間使用しないと後戻りを生じます。ほんのわずかな気の緩みから再治療という事も十分考えられます。